古紙回収の無料制度を継続するためには

古紙回収の無料制度を継続するためには

古紙は生活する中でたくさんのことに再利用されています。気分転換に丁度よい雑誌や、世の中の変化を把握するための新聞、また、毎日の生活に欠かすことができないティッシュペーパーやトイレットペーパーにも再生紙でできたものが多くあります。現在では家庭や会社からさまざまな古紙が毎日廃棄されていますが、これらは見方を変えれば重要なリサイクル源でもあります。

しかし、最近無料の古紙回収が難しくなっています。原因は不純物の混入や、廃棄の際の分別ができていないことなどが挙げられます。日本で作られた古紙は、国内はもちろん中国やインドネシアにも大量に輸出されていました。ところが、古紙の不純物に対する基準が厳しくなったために、国内の古紙の価格が下がるという事態が起こりました。古紙が売れなくなると当然回収を止める方向に向かいます。仕事を続けられなくなる業者も出てくるため、今まで当たり前のようにあった新聞回収も、業者が見つからないという問題に直面した事例もあります。

これまでは、無料であっても古紙回収を行いたい業者がたくさんありましたが、有料にすれば解決するという問題でもないため改善策が模索されています。例えば、古紙回収が無料から有料になってしまうと、一番懸念されるのが、不法投棄です。リサイクルできる古紙はエコの面から考えても、できることなら有効活用したいものです。

もう1つの原因である分別問題は、住民一人ひとりに関係のある問題です。新聞や雑誌は分けてそれぞれまとめて紐でしばる、ダンボールもきちんと分類して1つにまとめる、このような当たり前のルールを守れないとスムーズにリサイクルできません。分別ができていない古紙を回収して業者に持って行った場合、今後受け取りを拒否される可能性があります。さらに古紙以外のものが混入していた場合、処理中の事故につながる可能性もあります。

無料の古紙回収を継続させていくためには、回収される古紙の品質を上げることが求められています。分別は出す側の義務という心がけを持って、種類別に出すだけでなく、金属などの異物が混入しないように細かくチェックしましょう。また、汚れが付着したものや感熱紙など、リサイクルできないものは可燃ごみに出すなどして分別の精度を上げることが大切です。古紙回収を無料でやってもらうために、住民一人ひとりができることを最低限行うことは、環境保全の観点からも重要なことです。

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2021年05月20日
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